乳腺の石灰化とは?マンモグラフィーの検査結果を分かり易く解説

この言葉はマンモグラフィー検査の普及によって少しずつ知られるようになってきました。

 

郵送された検査結果の封筒をドキドキしながら開け、所見欄を見ると、「石灰化 あり」となっていて(え~なに石灰化って、、、)と、おまけに「要精密検査」などの二次検診の促し書きもあり不安になった方も多いでしょう。

 

もしかすると乳がん検診で超音波検査しか受けたことがない方は、石灰化という言葉そのものにピンとこない人もいるかもしれません。

そんな謎の?石灰化、とくに女性に知っていただきたい「乳腺の石灰化」について今日はお話していきたいと思います。

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そもそも「石灰化」とは

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出典:medscape.com

 

石灰化の石灰とは簡単にいえば「カルシウム」のことです。

よく「カルシウム不足は骨折しやすい」と言われるように、骨のほとんどはカルシウムが基となっています。

 

ですが、カルシウムは血液や細胞組織のなかにもわずかに含まれていて、私たちの体はその比率を一定のバランスで保たれているのです。

ところが何らかの原因でその均衡が崩れてくると、骨中から血中へカルシウムがあふれだします。

 

すると体は(血液の中のバランスを保たなくては!)と調整しようと働くのですが、その過程で余分なカルシウムが体の細胞に蓄積され、傷ついたり硬くなった血管の壁に沈着していきます。

 

この「カルシウムが溜まりくっついて取れない状態・集まり」を「石灰化」というのです。

これを踏まえて、いよいよ本題の「乳腺の石灰化」について説明していきます。

 

乳腺にできる石灰化とは

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出典:guardianlv.com

カルシウムの沈着はさまざまな要因がきっかけとなり、体のいたるところに起こり得るものなのですが、乳腺の中はとくに石灰化が認められやすいところです。

 

なぜ?

 

それは、乳腺は母乳を作るところと運ぶ管から成り立っているので、母乳成分や細胞の分泌物にカルシウムも多く含まれるため沈着しやすいからです。

 

ですので、まずお伝えしたいのは、

 

石灰化があること すべて異常 ではない

 

ということです。

 

乳腺の石灰化を見つけるには、マンモグラフィー検査が有用。「2つの石灰化」とは?

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マンモグラフィー検査は「乳腺専用のレントゲン検査」のことです。

 

撮影されたレントゲン写真を見るとカルシウムは「白く」写ります。

石灰化をイメージすると、貝殻をとても細かく砕いたような、砂の結晶のようなものです。

 

この微細な‘粒’をマンモグラフィー検査は写してくれます。

 

検査の特性上「石灰化」を写すことができるのはマンモグラフィー検査が最も優れていて、1mm以下のものでも「白い点々」となって見ることができるのです。

この大きさの所見はマンモ以外、他の検査では‘拾う’ことができません。

 

「それなら私もマンモグラフィー検査の方を受けたいわ」と思われるかもしれませんが 、一般的には20代~30代半ばの、乳腺がしっかりと発達している若い年齢の方の乳腺組織はレントゲン上では白く写ってしまいますので、同じく白く写る石灰化の像が隠れてしまう確率が高いのです。

 

ですので、若い世代の方は普段受けられる検診のベースがマンモグラフィー検査でなく超音波検査となっているのですね。

 

もともと乳腺の中は石灰化になりやすいところで、それがさまざまな要因を機に生じるとお伝えしましたが、その要因とは乳腺症、線維線種(これらの病気については次回にお話しします^^)などの良性の病変によってもおこりますし、乳がんに伴うこともあります。

 

ですので、乳腺における石灰化も、

 

  • 「良性で問題のない石灰化」
  • 「悪性で治療が必要となるがんの兆候の石灰化」

 

この2つがあることを知ってくださいね。 

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「良性の石灰化」「悪性の石灰化」2つを鑑別するものは?

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石灰化と聞くと多くの女性はがんと結びつけて不安になりますが、実は乳腺の石灰化の99%は良性で、がんとは無関係なのです。

 

その石灰化を悪性と判断されるポイントは、『石灰化の形状、大きさ、配列(分布)』です。

 

乳腺内でがん細胞の動きが活発になり、がんがどんどん増えてくる。

徐々に乳管の中は増えたがん細胞でギュウギュウになってくる。

それによって内腔がふさがっていくので、その先にいるがんに栄養が行きわたらなくなる。

その奥にいるがんが栄養失調で死んでしまうので、死んだがん細胞の周りにカルシウムが蓄積される。

 

乳がんの90%以上が母乳の通り道である乳管にできますので、その管の中で上記の流れが繰り返されるうち、集中している石灰化像(大小バラバラの大きさのもの)や、針状、いくつも枝分かれしたような形のもの、列を作って並んでいるような分布が見られると、乳がんによる石灰化が疑われます。

 

心配のない石灰化というのは単独で生じるものが多く、荒くて大きめのポップコーンのような形のものがあります。

 

また例えば検診結果に

 

「右側乳房:中心透亮(とうりょう)性石灰化」

 

と書かれてあった場合、これは「右の中心部分が透けて見えるような像となる良性の石灰化」ということで問題ありません。

 

この石灰化の状態ランクを表す、カテゴリーの分類があります。

 

  • カテゴリー1(異常なし)
  • カテゴリー2(良性)
  • カテゴリー3(良性、しかし悪性を否定できない)→ カテゴリー3以上は要精査となります。
  • カテゴリー4(悪性の疑い)
  • カテゴリー5(悪性)

 

ちなみに、「良性」と診断された石灰化は「ただカルシウムが溜まったもの」ですので、これが悪性に変化することはありません。

 

例えば、

「左側良性石灰化 カテゴリー2」

と検査結果に記載されていれば、がんの心配はなく基本的に年に1回の検診フォローでよいでしょう。

 

もしカテゴリー3以上となり「要精査」となった場合は、まずは細胞診、それでも結果が‘グレー’なら、針生検といわれる検査を行っていきます。

(あやしい影が確認できる部分に外から針をさして中の内容物や組織の一部を採り、がん細胞がないか詳しく調べることです)

 

まとめ

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以上「石灰化」についてまとめてみると、

 

  • 「石灰化」がある=がん ではない
  • 「石灰化」は心配のないものと、がんの心配があり詳しく検査しないといけないものと2つある。
  • 微細な石灰化を写しだすのはマンモグラフィー検査が最も優れているが、乳腺の発達している人には適さない。
  • 検査結果で様子を見てよいのは「カテゴリー2」まで。
  • 「カテゴリー3」とあったら早めに病院受診する。(検診結果を忘れずに)

 

乳がんが乳腺に点々とできてくる段階では、当然ながら「しこり」を自覚できません。

 

がんができて1cmほどのしこりになるのに、数年から10年かかると言われています。(個人差があります)

「早期発見」とされる乳がんの大きさ2cmまでです。

ですので、しこりの自覚できないがんの可能性がある「石灰化」を見つけるためには、マンモグラフィー検査はとても重要な検査であることをしっかり理解してくださいね。

 

もちろん、定期健診、乳房の自己検診も大事です。

 

あとは、、、

石灰化をしっかりと見極めてもらえる目利きの医師の診察を受けることです

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「乳腺の石灰化」とは?マンモグラフィーの検査結果を分かり易く解説

 

2 Responses to “乳腺の石灰化とは?マンモグラフィーの検査結果を分かり易く解説”

  1. 成田輝子 より:

    町の検診でマンモを受け、石灰化で要検査となりました。乳腺外来に行き、再度マンモ撮影を行いましたが 良くわからず 次回エコーと言われてます。今迄要検査と言われた事がなく怖くて…エコーで見て貰うとはっきりわかるのでしょうか?それとも次の組織検査に回されますか?エコーで良性か悪性か判断できるのでしょうか?検査をして、また次の予約で それからの結果となると 時間が長くとても不安です。その間に進行する事もありますか?急を要するならそんなに検査を先延ばしににしないよと友人に言われ少し落ち着いています。

    • greatash より:

      こんにちは。
      書き込みしていただいた内容だけですべてを判断することはできませんので
      わかる範囲でお答えさせていただきますね。

      まず、検診でマンモグラフィを受診済みであれば、再検査は乳房エコーが一般的です。

      中でもエラストグラフィーと言って、白黒の画像ではなく、カラー画像でしこりなどの硬い部分、柔らかい部分を見分けます。

      その結果によって細胞診(組織検査)をするか、経過観察にしていくか判断されます。

      まずは案内されたようにエコー検査を受けてみてくださいね。

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