乳がんのしこりとは?乳がんと間違え易い、しこりができる乳腺の病気

自己検診の最中に(ん?...)

 

お風呂に入って前身を洗っているときに「あれ…?」

「胸のしこり」を予期せず気づいたことがある方はいると思います。

 

この‘気づき’のあとに、おそらく誰もが気になって同じ部分をじっくり触ってみると思うのですが、また同様にしこりを感じることができる方もいれば、再度触るとわからなかった(感じなかった)方もいて、実際にはさまざまです。

(しこりの自覚ってけっこうあいまいなことが多いのです )

 

一度しこりかな?と疑ってしまうと、誰しもその後不安が残りますよね。

 

ですが、多くのしこりは乳がんを疑うよりも、良性のしこりであることが多いのです。

「しこりを伴う乳腺の病気」はいくつかありますが、検診結果などでよく目にする、身近な病気に着目して確認していきます。

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線維線種(せんいせんしゅ)

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出典:twitter.com

線維線種は若ければ15歳前後の思春期から、20~30代に多く発症する『良性腫瘍』です。

厳密には腫瘍というよりも、「正常の細胞が乳腺に過剰形成されたもの」です。

 

ですので、「線維線種」と‘確定診断’がついたものは、がん化することはありません

 

線維線種の特徴は

 

  • 痛みはない
  • しこりは小さく、通常は2cm以下。3cmまで。
  • しこりは触ると、「硬く」「まるい」「くりくりとよく動く」「周囲との境目がはっきり」

 

しています。

 

若いころにできた線維線種は、約3~7割の方が40~50代には自然に小さくなっていき、しこりの自覚も薄れていきます。

(消えてなくなる方も珍しくありません)

 

線維線種は女性ホルモンの分泌や働きにとても影響を受けるので、その活動が盛んな若い時期に形成されやすく、更年期になるにつれ形成部分が衰退していく、、、といったイメージですね。

 

検診結果に「線維線種」と記載があったら、6か月後~1年以内にはまず受診してください。

 

  • 線維線種が成長していないか。
  • 線維線種の数がふえていないか。

 

確認ですね。

 

線維線種は2~3cmまでの大きさで、それ以上になることはめったにありません。

ですので、成長がみられる場合はがんの可能性もありますので、細胞診による確定診断が必要になります。

 

まれに線維線種でも4cm前後の大きなものもありますので、大きさによっては切除の対象になります。

実際には、線維線種のその後の受診フォローの間隔、期間、細胞診を行うかどうかは、医師の判断によります。

 

実例としては

 

超音波検査で「線維線種 あり」の結果を受け取る。

乳腺外来を受診。

念のため6か月ごとの検診・診察。それを2年間続ける。

「全く変化もないので大丈夫でしょう。あとは通常の健康診断でいいですよ」

 

こんな感じです。

 

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乳腺症

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出典:med-handbook.com

まず少しお話したいのですが、乳腺症を「病気」と表現すると、私たちが想像する‘病気’の位置付けとちょっと違います。

 

ふつう病名は、例えばウイルスや細菌が悪さすることによって炎症を起こすなら〇〇炎と言われたり(肝炎、膀胱炎などのように)とか、何かの腫瘍ができているなら○○腫瘍というように、「その原因が基本になって病名がつく」イメージです。

 

ですが、乳腺症は『乳腺におこっている通常とは違う変化や症状』のことをひっくるめて「乳腺症」と表現されます。

 

乳腺は女性ホルモンと切っても切れない深い関係で、まさに「一心同体」です。

 

ですので「女性ホルモンの変動に敏感に反応しておこる症状」といえば思い当たる節がありますね。

 

そう、「生理前になると胸が張って痛くなる」という状態です。

 

乳腺がホルモンの影響を受けると、乳管、乳腺組織などが厚くなって(肥大:ひだい)広がり(拡張)、乳腺細胞の増殖や乳腺の構造を支えている部分(間質)が充血してくるため、生理直前は平常時と比べると、3割くらい容積が増すといわれています。

 

(この状態が、「張り」「痛み」として感じるのですね)

 

胸の痛みやしこりは生理が終わっていけば自然消滅するものですが、この乳腺の刺激は毎月の生理だけではなく、妊娠、授乳でもおきますので、こうして女性の生理的な機能や働きを繰り返すうちに、乳腺の変化が小さなしこりや痛みを作ってしまう原因になるのです。

これが「乳腺症」に位置づけられます。

 

例えば、嚢胞(のうほう:水袋のようなもの)という病変が、ひとつだけはっきり確認できれば、診断名は「嚢胞」となります。

 

※「嚢胞」(のうほう)とは?こちらの記事をどうぞ

 

でも、細かなものがたくさんあったり、他の症状(良性の石灰化)なども見られると、それは「乳腺症」と表現されたりします。

 

ですので まとめてみると、

 

  • 生理前に乳房が張ったり、痛みのあるしこりがある
  • 乳頭から分泌物がある(ただし、原因の精査によって別で診断がつくこともある)
  • 嚢胞など、問題のない小さい病変がいくつもある
  • 良性の石灰化がある
  • 上記があいまいで、複数の症状が認められる

 

これらはどれも「乳腺症」といわれます。

 

乳腺症状があること=がんを引き起こす のではないかという疑問もわきますが、「乳腺症が乳がんになりやすい」ということはありません。

(因果関係は現在立証されていません)

乳腺症の状態をみて、医師は乳がんを想定した診察や必要な検査を選択します。

 

問題なしとの判断になれば、心配することはありません。

 

正直なところ「乳腺症」という診断と、その後のフォロー体制は医師の裁量にもよります…

ですので不安なことは医師に確認しながら、引き続き経過観察をしていきましょう。

 

乳腺炎

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授乳期に経験されたことのある方はきっとみえますね。

(ひどいと辛いですよね)

 

これは母乳がたまりすぎたり、乳首から細菌が入ることで炎症がおこります。

 

炎症をおこすと乳房が腫れて赤くなり、痛みを生じたり、ひどくなると膿(うみ)をもち熱がでます。

膿は詰まった母乳が原因なので、その部分を切開して膿を出します。

詰まった母乳は皮膚の上から「しこり」として感じます。

 

中高年の方に、もし似たような症状があると「炎症性乳がん」の可能性が高くなります。

 

これは腫れや痛みがなかなかひかず、わきの下のリンパ節のあたりがグリグリとした違和感がおこったり、見た目にも乳房の大きさが違ったり、乳頭が凹んだりします。(至急を要するので病院へ!)

 

乳がんのしこりの場合は、

 

「石・梅干しの種のように硬く」「動かず」「岩のようにゴツゴツした感じ」と、頭にイメージしてください。

 

  • しこりを感じた部位
  • しこりの状態(硬さは?動く?触ると痛い?etc...)

 

しこりがある場合、医師の診察の際にはこれらの情報をしっかりと伝えてくださいね。

 

まとめ

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乳腺には乳がん以外の「良性」の「しこり」を伴う病変があります。

私たちが胸を触りしこりを感じるときにはっきりと

「あ、このしこりは動く」

「しこりがゴツゴツしているな」

と、正直な実感としてはよほど大きなものでない限り、そこまでの区別はなかなかつきません。

 

「しこりはすべてがんではない」ですが、現実には良性のしこりと乳がんは乳腺のなかで同時に進行していく場合もあります。

 

ですから、

 

  • 普段から自己検診!胸を触ることで‘いつもの自分の胸の状況’を手に覚えさせておく。そうすることで、いざというとき(あれ?)という感覚を、手が気づいてくれます 。
  • 自分の胸を目でも鏡でもとにかく観察しておく。(乳頭も忘れない)
  • しこりを感じたら、即受診!

 

気のせいかも。間違っているかも。とためらっているうちに、受診の遅れが‘命取り’に!

ほとんどは、「たかがしこり」です。

 

でも「されどしこり」かも、、、と意識することは大切ですね。

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