【インフルエンザとワクチンの有効期間】流行してからでも遅くない?
毎年、10月頃に接種を促されるインフルエンザワクチンの予防接種。
地方自治体によっては、高齢者の接種は割引をするなどして、接種を推奨しているのが現状です。
しかし、病院には、「インフルエンザワクチンの予防接種を打ったにも関わらず、インフルエンザとなった」と言って来院される方が大勢います。
果たして、インフルエンザ予防接種は本当に必要なのでしょうか。
インフルエンザワクチンの予防接種とは?
インフルエンザウィルスとは、毎年、その年に流行すると予想される型(タイプ)を予測して、その年の予防接種のワクチンとしています。
ワクチンとは、インフルエンザのウィルスを弱毒化したもののことで、これを体内に注入し、自己免疫と戦わせて抗体を作ることで、次にウィルスが入ってきても、ウィルスをやっつける力がついているのでインフルエンザにかからないという原理になっています。
予防できる確率は60〜70%とされています。
つまり、打ったからといって100%かからないということはなく、抗体ができなかったなどの理由から、かかる可能性もあります。
また、ウィルスの有効期間は打った月よりだいたい3ヶ月ほどとされています。
日本ではだいたいインフルエンザは12月〜2月にかけてピークとなります。
そのため、接種を希望される場合はその期間に合わせて打つということが良いでしょう。
例えば、受験生で1月の試験にかかりたくないという場合は、そこが2ヶ月目あたりにかかるよう11月頃に接種するというように計画をたてて打っていくと良いでしょう。
そして、ウィルスも年によって微妙に型などが変わっているとされるため、昨年打ったもしくはかかったから抗体があるだろうし、今年は大丈夫と思っていても、型が変わっていてかかるといういうことがあるため、毎年打つことが望ましいとされています。
流行してから打っても遅くはないのか?
そもそも、インフルエンザの抗体はインフルエンザワクチン接種をしてから1〜2週間かけてつくられます。
さらに、効果は3ヶ月ほどです。
したがって、12〜1月頃に打つ分には、ぎりぎり問題がないかと思いますが、2月に打ってしまうと、インフルエンザが終息する頃に抗体ができるということになりかねませんのでご注意ください。
また、前述したように、インフルエンザウィルスは、インフルエンザのウィルスを弱毒化して体内に注入し、自分自身の免疫と戦わせて抗体をつくります。
そのため、自分自身が体調が悪かったり、疲れている状態でワクチン注射をすることで、その菌に体が負けてしまい、体調不良となってしまう可能性もありますので、接種を受ける際は万全の体調で臨むことをお勧めします。
特に高齢者やお子さんは注意してください。
また、ワクチンもウィルスを弱くしたものであることから副反応があります。
注射部位の疼痛や熱感、腫張を始め、上記でも説明したような発熱や頭痛、嘔気やアナフィラキシーショック
また、少数例ではありますが、ワクチン注射を打ったことによる死亡事例もあるため、打つ前はかかりつけ医との相談、体調を整えて接種することをお勧めします。
ちなみに、インフルエンザワクチンの予防注射の薬は、作る過程で卵の殻で培養するため卵アレルギーの方はお勧めできませんので医師に相談してみてください。
インフルエンザの注射は本当に必要なのか?
もちろん、打つ、打たないは個人の考えになりますので、こうと決め付けたくはありません。
ですが、よくよく考えると、現在の高齢者の方々は、幼い頃、インフルエンザのワクチン注射なるものはおそらくなかったのではないかと思います。
むしろ、インフルエンザワクチンを作る際に、弱毒化させる過程でたくさんの劇薬が使われています。
インフルエンザワクチンを打ったところで、かかる人はかかるし、完治にかかる時間は打った人と打っていない人では1日しか変わりがないとされています。
自分の体調や、ライフスタイルを見据えて、インフルエンザワクチン注射を打つ必要性の有無を考えてから打って欲しいと思います。