【インフルエンザ中に腰が痛い(腰痛)】みるみる痛みが和らぐ対処法
冬になると流行りだす感染症として、最も有名なのがインフルエンザ。
ただの風邪と違って様々な症状が出現し、心身ともに辛い思いをしますよね。
体に出る症状として、特に辛いのが腰痛かと思います。
腰痛になると寝返りを打つのも、トイレなどで起きることさえも苦痛に感じますよね。
そんな腰痛の原因と対処法についてお伝えしていきます。
そもそもなぜインフルエンザで腰痛が起こるのか。
インフルエンザの症状の1つに関節痛や筋肉痛があります。
これはよく病院の問診等で、体の節々が痛いと表現される痛みです。
特に、インフルエンザで起こる腰痛は、寝返りをうつなど、体を動かすことでギシギシと痛んだり、じっと寝ているだけでも腰痛がするような場合のことを言います。
では、なぜ、腰痛および関節痛は起こるのでしょうか。
インフルエンザのようなウィルスが体内に侵入すると、人の体はサイトカインという物質を出して、他の細胞たちに体内に異物が侵入したことを伝えます。
その際に、プロスタグランジンという物質を一緒に作ります。
このプロスタグランジンは、
- 血管拡張を促して血流を増加させること
- ウィルスをやっつけるために発熱すること
- サイトカインの生成の抑制を行うこと(サイトカインは出すぎると臓器不全となるため、ほどほどの量となるように調整を行う必要があります)
で、インフルエンザウィルスと戦います。
しかし、このプロスタグランジンは発痛作用もあるため、この作用によって腰痛が出現してしまうということになります。
また、このプロスタグランジンの作用以外にも、安静にしている際、仰向けの姿勢を長時間とっていることで、腰に負担がかかってしまい、結果、腰を痛めるということにもなります。
この2つの理由により、インフルエンザでの闘病の際に腰痛が出現することとなります。
腰痛時はどのように対処していったらよいか
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腰痛が起こることも、インフルエンザウィルスを倒すことには必要不可欠な症状ですが、やはり闘病中の体力が弱っている身には辛いものですよね。
少しでも腰痛という症状を楽にする方法をお伝えしていきます。
①冷やす
プロスタグランジンの血管拡張作用および発痛作用による痛みは、いわば、ぶつけた時に腫れる時と同じようなことが起きています。
そのため、冷やすということで、血管を収縮させて、炎症による痛みを和らげることができます。
冷やす際は、太い血管が走行している
- 腋窩(脇の下)
- 後頸部(首の後ろ)
- 鼠蹊部(太ももの付け根)
などを冷やすと即効性があります。
また、腰部を直接冷やすということも効果的ですが、急激に冷やすと、その後痛みが増加する上に、冷やしすぎるとプロスタグランジンの働きを抑制するため、少しずつゆっくりと冷却していくことが効果的です。
患部を冷やす際は、ずっと冷やし続けるのではなく、痛みが和らぐ程度に冷やすことが大切です。
ちなみに、余談となりますが、発熱時は前述したように太い血管を冷やすと効果的であります。よく看病となるとおでこを冷やすシーンをめにすることが多いですが、冷たくて気持ちがいいという快感はあるものの、体を冷やすという効果はかなり低いです。
②解熱鎮痛剤の内服
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解熱鎮痛剤はプロスタグランジンの分泌を抑制する働きがあります。
一般的にはアセトアミノフェンという物質の含まれている解熱鎮痛剤が安全とされており、おすすめであり、薬品名ですとカロナールやルルが勧められます。
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鎮痛効果が最も見込まれる薬剤としてロキソプロフェン
安全な解熱鎮痛剤としてアスピリン系の薬
- バファリン
- ボルタレン
- ポンタール
として売り出されており、効くのではないかといわれますが、
実はこの2種類の薬、インフルエンザ中に内服することでインフルエンザ脳症となる可能性が非常に高い薬剤とされています。
医師の判断のもとに内服する分にはいいかと思いますが、素人の判断では内服しないことをお勧めします。
まとめ
インフルエンザはかかってしまうと体には辛い症状ばかり。
ただし、つらいからといって、安易に市販薬を服用してしまうと思わぬ副作用やその他の病気を引き起こしてますこともあります。
不安を感じたら、素人判断で対処せずにきちんとした医療機関で診断してもらいましょう。